現場レポート&ニュース

2033年には空き家は現在の2倍以上の水準になる?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

先日も少し紹介しましたが、野村総合研究所(NRI)が今度数十年における空き家の予想を発表しました。2018年、2023年、2028年、2033年と4段階に分けて将来の空き家率や空き家数を発表していますので、少し細かく見てみたいと思います。

参考までに2013年の実績値は、空き家が約820万戸で空き家率は、13.5%です。

2018年の空き家数は1075万戸、空き家率は16.9%
2023年の空き家数は1394万戸、空き家率は21.0%
2028年の空き家数は1757万戸、空き家率は25.5%
2033年の空き家数は2146万戸、空き家率は30.2%

高齢化社会が進むことで実家の相続などで住宅を手に入れるものの地方に戻って就職できる環境でもなく、また古くなった住宅への賃貸需要も考えにくいこともあり、このまま何も進まなければ、急激に右肩上がりで空き家数、空き家率ともに急上昇することが予想されます。

バブル崩壊までの日本の空き家事情は10%未満の空き家率に450万戸ほどの空き家数と非常に少ない状況で推移していましたが、バブル崩壊後から徐々に右肩上がりで伸び始めました。戦後に建てた家が老朽化し、賃貸需要が減少し都市部への人口集中が断続的に起こっていた影響もあったと思います。

今後重要なことは、既に出来てしまっている既存住宅の除去や住宅以外への有効活用、リノベーション等による住宅価値の向上などを行って行かないと、この傾向に大きな歯止めがかかることは無いと予想されます。

地方移住を検討する人も増えてきましたが、実際に移住した人に対する様々な問題も目につくようになってきましたし、現状のままではいくら移住者が増えたところで、焼け石に水状態で大きな流れにはならないことがわかると思います。

ただ政府が本格的に重い腰を上げて、地方移住を促す為の様々な施策(お試し移住や多地域居住等を促進する環境整備)を行っていくことで、生活の質の向上を念頭に置きつつ取り組んでいくことで状況が変わるかもしれません。

そこには政府だけではなく、民間企業でも新規ビジネスを創出して移住や住み替え、買い替えサポートビジネスなど埋もれた需要の掘り起こしなどを積極的に行っていくことで解決の糸口が見つかるかも知れません。

いずれにしてもここまで急激に右肩上がりにならなくとも、今までよりは確実にハイペースで空き家が増えることは間違いありませんので、出来ることから一つずつ対策を行っていくしかないのが現状なのかもしれません。

********発信者情報********

一級建築士事務所 株式会社 賢 大阪府知事登録(ハ)第19927号
特許 第4000452号       「引っ張り雇いほぞ」 実用新案 登録2003-271641 「木造門型ラーメン」
ラーメン門型フレームと言えば、株式会社 賢です。皆様の安心の為に、日々商品開発を行っています。

〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋1丁目11-13-1003
​電話番号:06-6120-2080
Eメール:info@ken-network.co.jp
担当:西窪

*********************
 

関連記事

ピックアップ記事

  1. KABACO(カバコ)で住宅販売価格が898万円と激安になる?
    KABACO(カバコ)を使って住宅の間取りや内外装の仕様を全てWEB上で決定することで、激安価...
  2. コロナ禍で住居に対する意識やこだわりは変わっているのか?
    新型コロナウィルスの流行で緊急事態宣言が出され、テレワークに移行する企業も増えていますよね?...
  3. 住環境研究所が行った「実現したい暮らしニーズ(もう一度建てるとしたらどんな住まいがいいのか)」...
  4. 東京都で新築物件に太陽光発電の設置義務化の条例改正が進む!
    東京都が戸建て住宅を含む都内の新築建物に対して、太陽光パネルの設置を義務付ける条例改正を行おう...
  5. 少し前から金融庁がアパートローンの加熱融資をめぐり、地方銀行の監視を強化していたことが話題にな...
  6. 京都市には、民泊施設がおよそ2700ほどあることがわかっていますが、その中で旅館業法の許可を取...
  7. ゼロプラス賃貸はお祝い金のもらえる新たな賃貸サービス!
    ゼロプラス賃貸という新たな賃貸サービスが2019年11月15日から運営を開始し、お得に入居物件...
  8. 国土交通省が「第3回国土審議会土地政策分科会特別部会」で、所有者が不明になっている土地に対する...
  9. 2拠点生活は疲れるし後悔する?メリットやデメリットを紹介します。
    最近は芸能人だけではなく、一般の人の中にも2拠点生活を行っている人が増えている傾向があります。
  10. 都会のサラリーマンが地方の空き家を購入するメリットとデメリット
    都会のサラリーマンが地方の空き家を購入するメリットとデメリットは何があるのか。