
少子高齢化や過疎化の影響もあり、全国で空き家の数は増加傾向にあります。しかし、空き家だからといってすぐに売れるとは限りません。
実際には「すぐ買い手が見つかる空き家」と「長年売れずに放置される空き家」とで明確な違いがあります。
この記事では、売れやすい空き家と売れない空き家の違いをわかりやすく解説して、売却成功のために意識すべきポイントを紹介します。
売れやすい空き家と売れない空き家の違いは?
立地条件の違い│空き家の売れやすさの違い
空き家が売れるかどうかを左右する最大のポイントは「立地」です。駅からの距離、周辺の生活環境、教育施設やスーパーの有無、都市部か地方かなど、立地は購入希望者の生活の利便性に直結するため非常に重要です。
売れやすい空き家は、駅徒歩10分以内や商業施設が近い場所、または再開発地域など、将来性が期待されるエリアに位置しています。一方で売れにくい空き家は、交通の便が悪く、近隣に生活インフラが乏しい、または過疎地で需要そのものが少ない場所にあるケースが多いです。
建物の状態・管理状況│空き家の売れやすさの違い
売れやすい空き家は、建物の状態が良好で、定期的な清掃や点検が行われているものが多いです。築年数が古くても、しっかり管理されていれば「住める家」としての価値があります。たとえば、雨漏りやシロアリ被害がなく、設備がある程度使える状態であれば、リフォーム前提で購入を検討する人も少なくありません。
一方で、売れない空き家は「管理されていない」ことが多く、雑草の繁茂、ゴミの散乱、室内のカビ・腐食などが見られる場合は、内覧者が敬遠する原因となります。建物の老朽化が激しいと、解体を前提とした土地売りになり、その分価格が大幅に下がることもあります。
法的・権利関係の整理状況│空き家の売れやすさの違い
売れやすい空き家は、所有者の権利関係や相続登記などが明確に整備されています。売買に必要な書類が揃っていて、売主の意思確認がスムーズであれば、購入希望者や不動産会社も安心して取引に進むことができます。
一方で、売れにくい空き家は、相続登記が未了で共有名義になっていたり、所有者が遠方にいて連絡が取りづらい、あるいは既に亡くなっているなどのケースもあります。こうした場合、購入希望者が現れても契約ができず、売却までの手続きに時間がかかってしまいます。
販売価格の設定と市場感覚│空き家の売れやすさの違い
売れやすい空き家は、周辺相場に見合った価格で売り出されていることが多く、価格と価値のバランスが取れています。不動産会社のアドバイスに基づき、適正価格でスタートすることで早期売却につながるのです。
逆に売れない空き家は、売主が「思い出補正」や過去の購入価格に引きずられて相場以上の高値を希望するケースがあります。これにより、問い合わせすら入らない状態が続き、売れ残り物件となってしまうのです。価格は柔軟に見直す必要があります。
売却のための情報公開・写真の工夫│空き家の売れやすさの違い
売れやすい空き家は、不動産ポータルサイトに掲載された写真や間取り図、周辺環境の情報が充実しており、第一印象で興味を持たれやすくなっています。特に、室内の清掃が行き届き、明るい印象の写真が掲載されていると、内覧希望者も増える傾向があります。
反対に、写真が少ない、情報が古い、もしくは建物が荒れている様子が伝わってしまうと、買い手の興味を引くのは難しくなります。「売り方」次第で印象は大きく変わるという点も見逃せません。
売れやすい空き家と売れない空き家の違いと押さえるべきポイントに関する記事まとめ
売れやすい空き家と売れない空き家の違いは、単に「家そのもの」ではなく、「どれだけ丁寧に管理・準備されているか」が大きく影響します。
立地の改善は難しいかもしれませんが、建物の手入れ、権利関係の整理、価格の見直し、見せ方の工夫などは所有者の努力で変えられます。
もし空き家の売却を考えているなら、まずは信頼できる不動産会社に相談し、客観的な評価とアドバイスを受けるところからスタートしましょう。
少しの工夫と準備で、“売れない家”が“売れる家”に変わるかもしれませんので、まずはできることから始めてください。