現場レポート&ニュース

2030年の住宅市況はこう変わる、野村総研の空き家予測は?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

野村総研が2030年の住宅市況に関する予測を発表しましたが、その際に対策として発表したのが、「新築権」。

野村総研が考える新築権は、新しく住宅を建設する場合には古い住宅の除却を義務付けるというもの。

だから空き家が増えない状態になるというものですが、不動産投資を行う層がいることを考えると、非現実的な話なのかもしれません。

海外の車のナンバー販売みたいなイメージで、新築権が転売されたりしたら、それはそれで新たな市場が生まれるので、面白い考えだとは思ったのですが・・・。

でもなぜそこまで野村総研が発言したのか、それこそが今後の住宅市況が明るくない状態だろということの裏付けなんです。

まず、新設住宅着工戸数の推移予測から発表すると、

  • 2016年:97万戸
  • 2020年:74万戸
  • 2025年:66万戸
  • 2030年:55万戸

このように新築住宅件数が右肩下がりに急降下する予測が出ていますが、それ以上に問題になえるのが空き家率。

  • 2013年:13.5%
  • 2018年:17.0%
  • 2023年:21.2%
  • 2028年:25.7%
  • 2033年:30.4%

僅か20年弱でほぼ2倍にまでなってしまうんです。2013年の20年前の1993年の空き家率は僅か9.8%ですので、4%ほどしか伸びなかったものが急上昇。

だからこそ、新築権という考え方まで発表する事態だということ。

新築住宅件数が伸び悩み、今後はリフォーム市場が伸びると言われていますが、野村総研の予測では、現状の5.6兆円とほぼ変わらない6兆円以下の金額で推移するという状態。

確かに日本の人口が伸び悩み、低下し始めていますので、不動産業界にもその影響が出てもおかしくないですが、これからの20年は本当に激変の時期になりそうな予感です。

住宅購入費用が下がれば良いのですが、先細りの状態だと価格の低下もそこまで起こらずに、都市部への集中が進むだけかもしれません。

いずれにしても住宅業界は転換期にあるということは明確なので、行政と業界が協力して、対応策を考えて早めに実行しないと、手遅れになってしまう可能性も。

2020年以前に方向性だけでも決めておかないと、オリンピック開催後の余波を受けてしまいそうな予感もしています。

***********発信者情報***********

一級建築士事務所 株式会社 賢
大阪府知事登録(ハ)第19927号

特許 第4000452号       「引っ張り雇いほぞ」
実用新案 登録2003-271641 「木造門型ラーメン」


ラーメン門型フレームと言えば、株式会社 賢です。
皆様の安心のために、日々より良い商品を開発しています。

〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋1丁目11-13-1003

電話番号:06-6120-2080
Eメール:info@ken-network.co.jp
担当:西窪

***************************

関連記事

ピックアップ記事

  1. ZEH対応住宅に求められる条件の断熱性や省エネ性による費用は?
    近年、「ZEH(ゼッチ)住宅」という言葉を耳にすることが増えています。
  2. 仕事がテレワークになったらあなたはどの街に住みたいですか?
    仕事がテレワークになったらあなたはどの街に住みたいですか? テレワークに...
  3. 2016年3月に閣議決定された新住生活基本計画での目標である「住宅の確保に特に配慮を要するもの...
  4. 新型コロナの影響で住宅ローン返済に困った時の対処法は?
    新型コロナの影響で住宅ローン返済に困っている人もいるかもしれませんが、そんな時にどうしたら良い...
  5. 中古マンションの住宅保険選び、災害リスクや耐震性能の影響は?
    中古マンションを購入する際、多くの人が住宅ローンやリフォームに気を取られがちですが、実は住宅保...
  6. 大阪府住宅供給公社のリノベ団地といえば、ニコイチが代表的だと思います。
  7. 自宅のセルフリフォームでのアスベスト対策はどうすればよいのか?
    セルフリフォームは、自宅を自分の手でリノベーションし、コストを抑えながら理想の住空間を作る魅力...
  8. ソニー生命保険株式会社が行った「47都道府県別 生活意識調査」の結果、静岡県が最も住みやすい都...
  9. 戸建て住宅で置き配を利用する際の注意点やデメリットは?
    戸建て住宅における「置き配」は、配達員が不在時に指定の場所へ荷物を置いてくれる便利なサービスで...
  10. 中古マンション購入時に管理費と修繕積立金を確認しないリスクやデメリットは?
    中古マンションの購入では、立地や間取り、築年数に目が行きがちですが、管理費と修繕積立金の確認を...