
「冬は暖房をつけても寒い」「夏の2階が蒸し風呂」「電気代が年々きつい」──こうした悩みの多くは、住まいの断熱性能が原因です。
断熱を強化すると、室温が安定しやすくなり、冷暖房効率が上がるだけでなく、結露やカビ、ヒートショックのリスクも減らせます。
この記事では、住まいの断熱性能を体感できるレベルで上げるためのおすすめ方法を、効果の大きい順に整理して紹介していきます。
住まいの断熱性能を体感できるレベルで上げるためのおすすめ方法
1)最優先は「窓」の断熱強化(費用対効果が高い)
断熱改善で最も効くのは、実は壁よりも窓です。窓は熱の出入りが大きく、夏は日射熱が入り、冬は室内の暖気が逃げやすい弱点になります。そこでおすすめは以下の3つです。
- 内窓(二重窓)を追加する:既存窓の内側にもう1枚窓をつけ、空気層を作る方法。短工期で効果を実感しやすく、防音にも効きます。
- 高性能ガラス(Low-E複層など)に交換する:窓枠ごと替えるより手軽な場合もあり、日射・断熱をバランス良く改善できます。
- 断熱カーテン・ハニカムスクリーンを併用する:工事が難しい場合でも効果を底上げできます。夜間の冷気対策に強いです。
窓は冷暖房のムダに直結するので、断熱強化の第一手として非常におすすめです。
2)天井・屋根裏の断熱を厚くする(夏の効きが大きい)
次に効果が大きいのが天井(屋根)側です。特に夏は、屋根が受ける日射熱が室内へ伝わり、2階やロフトが暑くなります。屋根裏に断熱材を追加したり、吹き込み断熱を施工することで、体感温度が変わりやすいのが特徴です。
また、屋根側の断熱強化は、エアコンの効きが改善しやすく、冷房代の削減にもつながります。築年数が古い戸建てほど“伸びしろ”が大きい分野です。
3)床下断熱で「足元の冷え」を改善する(冬に強い)
冬の不快感で多いのが、足元だけ冷える現象です。これは床下からの冷気や隙間風が原因になりやすく、床下断熱の追加・強化で改善が見込めます。特に1階リビングの冷えが強い家では、床下の断熱材施工は満足度が高い対策です。
ただし、床下の湿気対策や、シロアリ対策とセットで考える必要があるため、施工前に床下の状態チェックは必須です。
4)壁断熱は「大規模リフォーム時」に狙う(効果は大きいが工事も大きい)
壁の断熱強化は効果が高い一方で、既存住宅では工事規模が大きくなりがちです。内装を剥がす、外壁を張り替えるなどが必要になるケースが多いため、以下のタイミングが狙い目です。
- フルリノベーション
- 外壁塗装や外装の張り替え
- 間取り変更など大きな内装工事
このタイミングなら、壁内への断熱材追加や気密処理までセットで行いやすく、住まいの性能を一段引き上げられます。
5)断熱とセットで必須の「すき間対策(気密)」をやる
断熱材を増やしても、すき間だらけだと効果が出ません。暖かい空気が逃げ、冷気が入ってくるからです。特に築古住宅は、窓まわり・玄関・床下点検口・配管まわりなどにすき間が残りやすいので、以下を意識すると効果が安定します。
- 窓・ドアの気密パッキンの補修
- 玄関ドアの断熱・気密性アップ
- コンセントや配管貫通部の気密処理
- 換気計画(給気口の位置や風の流れ)を整える
気密が上がると室温が安定し、体感的に「家が魔法みたいに暖かい・涼しい」と感じやすくなります。
6)「断熱+遮熱」の組み合わせで夏の効きを最大化
夏の暑さは、断熱だけでなく「日射を入れない」ことも重要です。具体的には、
- 外付けブラインドやシェード
- すだれ・オーニング
- 遮熱フィルム(窓用途に適したもの)
- 屋根・外壁の遮熱塗装(状況により)
外側で日射を遮るほど効果が高く、冷房負荷が下がりやすいです。
まとめ:最短で劇的を狙うなら「窓→天井→床」の順
断熱性能を劇的に上げたいなら、費用対効果と体感の出やすさから、まずは窓の断熱強化が最優先です。
次に夏対策で効く天井(屋根)、冬の快適性に直結する床下を強化すると、住まい全体の快適さが一気に底上げされます。
壁断熱は大規模リフォームのタイミングで組み込むと無駄がありません。
断熱は「我慢を減らし、家計も守る」投資です。今の住まいの不快ポイント(寒い場所・暑い場所)から逆算して、最も効く場所から手を入れるのが成功の近道です。













